白って200色あるねん! ”白い紙”選びのポイント

白はただの ”白” じゃない

「雪の白、雲の白、牛乳の白、どれも違うって気づいてた?」
白は「何もない色」だと思われがちですが、実はその奥に多様性があり、印刷に使用する白紙にさえいろんな白があります。
デザイナー、画家、カメラマンは、白を単なる「無色」や「背景色」ではなく、極めて奥深い色として捉えています。
今回はそれぞれの視点からの白の捉え方についてご紹介します。

1. デザイナーが捉える「白」

A. 白は「余白」であり「呼吸」

•デザイナーにとって白は、情報やデザインを引き立てる「空間」や「余白」としての役割が大きい。
•適切な白の使い方でデザイン全体のバランスが決まる。

Ingectar-e著:けっきょく、よはく。
余白に注目したデザインレイアウトの本です。グラフィックデザイナーはもちろん、ノンデザイナーの方にも役立つ1冊。
「”今”のデザインがわかる! 」と大反響。

 

B. 白の種類で印象を操作
•デザインに使われる「白」には微妙な色味があり、印象を変える重要な要素になる。
•青みのある白:未来的、モダン、冷たい印象
•黄色みのある白:温かみ、ナチュラル、柔らかい印象
•ウェブや印刷物ではRGB値やCMYK値で白の微妙な違いを厳密に設定する。

C. トレンドに応じた白の使い分け
•インテリアやプロダクトデザインでは、白色は光を反射しやすくお部屋が明るくなる一方で、明るすぎて目が疲れる可能性がある。
•トレンドに応じて「アイボリー」「ウォームホワイト」「ピュアホワイト」などを使い分けるのが一般的。

病院でまっ白な床や壁は清潔感がある反面、緊張感を生むことも。
落ち着いた病室環境を演出するため、淡い緑色、クリーム色、淡いピンク色などが用いられることが多いようです。

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2. 画家が捉える「白」

Unsplashのcoco tafoyaが撮影した写真

A. 白は「光」そのもの
•画家にとって白は「光」を表現するための色であり、場面に合わせて様々な表情を持たせる。
•油絵やアクリル絵具では、チタニウムホワイト(濃い白)とジンクホワイト(透明感のある白)を使い分けることで質感や光の違いを描き出す。

B. 白は「背景」ではなく「主役」
•日本画では「胡粉(ごふん)」という白い顔料が主役として使われることがあり、単なる背景ではなく作品全体の雰囲気を決める。
•白を際立たせるために、黒や赤など強い色を組み合わせることも多い。

C. 白の中に潜む色を探す
•白い花や雪景色を描く際、ただの「まっ白」ではなく、周囲の光や影の影響で生まれる淡い青やピンクを表現することが重要。
•「白は他の色を映す鏡のような存在」と捉えられる。

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3. カメラマンが捉える「白」

UnsplashのAllec Gomesが撮影した写真

A. 白は「露出と質感の挑戦」
•写真における白は、適切な露出を求める難しい対象。特に雪や白いドレスの撮影では、ディテールを失わないように露出を微調整する必要がある。
•オーバーな露出では白が「飛んで」しまい、白そのものの質感が失われる。

B. 白は「反射と光の調整」
•白い被写体は光をよく反射するため、ライティングや角度を慎重に設定する。
•商品撮影では、白い物体の質感を正確に表現するためにグラデーションライトを使うことも。

C. 自然界の白をどう捉えるか
•「白い霧は単なる『無』ではなく、光が差し込むことで無数の色が潜んでいる。雪や霧、白い花などを撮る際、白が持つ透明感や陰影を活かすことで作品に奥行きを出す。

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白は「対話の色」

“白” という色は文化、自然、科学、デザインといったさまざまな分野で異なる表情や意味を持ちます。
デザイナー、画家、カメラマンのどれにとっても、白は他の色や光との「対話」で成り立つ色。
周囲との関係性の中でその魅力が引き出されます。

印刷の白について考える

もちろん、紙にも様々な”白”があり、さらに光沢あり・なしや手ざわりでその表情が変わります。

光沢なしの名刺用紙(マット紙・上質紙等)

特徴とイメージ
光沢のない紙は、落ち着いた質感で手触りが自然です。ビジネスシーンではシンプルで信頼感を与えるデザインに向いています。
メリット
• 筆記性が良い:ペンや鉛筆での書き込みがしやすく、メモを書き足せる。
• 落ち着いた印象:シンプルで上品な雰囲気を演出できる。
• 指紋が付きにくい:触れても跡が目立ちにくく、清潔感を保ちやすい。
デメリット
• 発色が控えめ:光沢ありの紙に比べると、色の鮮やかさが沈みがち。
• 耐水性が低い:水に弱く、汚れが付きやすい。(耐水紙を除く)
• シンプルすぎる印象を与えることも:デザインによっては、地味に見えてしまうことがある。

光沢ありの名刺用紙(コート紙・アート紙・キャストコート紙等)

特徴とイメージ
光沢のある紙は、表面が滑らかで光を反射し、鮮やかで高級感のある仕上がりになります。デザイン性の高い名刺や、写真・イラストを多く使用する場合に適しています。
メリット
• 視覚的に目を引く:光沢のある紙は印刷の発色が良く、デザインが鮮やかに映える。
• 高級感がある:ツヤのある仕上がりが、洗練された印象を与えられる。
• 耐久性が高い:表面がコーティングされているため、汚れや水に比較的強い。
デメリット
• 書き込みがしにくい:コーティングの影響で、ボールペンや鉛筆での書き込みに難がある。
• 指紋が目立つ:ツヤのある仕上がりのため、触れると指紋が付きやすい。
• 派手な印象になりがち:業種やデザインによっては、カジュアルに見えたり、場面にそぐわない場合がある。

まとめ

紙選びは、デザインや使用シーン、伝えたいイメージで最適と思われるものを選ぶことが基本でしょう。
あなたのビジネスやブランドイメージに合ったこだわりの「白」を探してみてはいかがでしょうか。