ラベルの素材は用途で選ぶ!

7月といえば「梅仕事」の季節。
筆者もいただいた梅で今年も梅シロップを作りました。
ところで、せっかく漬けた瓶や保存容器に貼るラベル、冷蔵庫に入れておいたらすぐ剥がれてしまった…という経験はありませんか?
実は、通常の紙ラベルや水性の糊では、湿気・低温環境での使用には不向きなことが多いんです。
普通のラベルシールは、マイナス温度には耐えられません。粘着部分が凍ってしまったり水分で糊が溶けてしまったりすると、ラベルが剥がれてしまいます。

イメージ画像:自販機ショップより引用

そんなときにおすすめなのが、冷蔵・冷凍専用の耐水ラベル。
冷蔵庫での保存はもちろん、冷凍庫に入れてもにじまず・剥がれにくく・しっかり貼れるため、食品管理や長期保存にぴったりです。
冷凍食品を販売する自動販売機でもこの専用ラベルが使われており、その信頼性は実証済み。
ご家庭用はもちろん、業務用途でも、冷蔵・冷凍下での“はがれにくさ”は大きなメリットです。

ラベル?シール??ステッカー???

そもそも、ラベルとシールとステッカー、意味の違いは理解されていますか?
こちらのサイトが参考になりました。

シール・ステッカー・ラベルの違いとは?|ラベル印刷・シール印刷.com

シール…目的を限定しない(粘着あり)
ステッカー…目的を限定しないが、屋外用に耐光性あり(粘着あり)
ラベル…目的が明確である(粘着あり/なし)

ざっくり分けるとこんな感じ。
消費者が安全かつ情報に基づいた食品選択をするために重要な「食品ラベル(シール)」をはじめ、世の中には様々なラベル、用途に応じた素材・糊(粘着)があります。

ラベルは用途にあったものを

素材で選ぶ

素材は大きく分けて紙タイプとフィルムタイプがあります。
粘着(糊材)で貼る、熱で収縮させて貼る、など対象やシーンに合わせて選ぶことが大切です。


・紙タイプ
表面が白ベースのオーソドックスなものをはじめ、隠匿性のある訂正用、独特な風合いのある和紙ラベルは和菓子や日本酒などに多く使用されています。
濡れた手で持つ、冷蔵庫内での使用も可能な耐水紙タイプというものも。
※長時間水にひたすとラベルやトナーが剥がれる恐れがあります。
・フィルムタイプ
フィルムタイプの特長は紙に比べ耐水性・耐久性に優れる点です。
こちらも白ベースのものや看板用に使われるカラーベース、透明フィルムタイプなどがあります。
他にもPET・テトロン・合成紙・塩ビなど様々な基材のタック原紙もあります。

粘着力で選ぶ

大きく分けて強粘着・弱粘着・再剥離タイプがあります。

・強粘着タイプ
強接着タイプは一般強粘着の他に、プラスチックやダンボールにしっかり貼りつく最強粘着、粗面や凹凸面に貼る粗面用強粘着、塗装面、ポリエチレン、ポリプロピレンなどに対して非常に強力な粘着力を発揮する超強粘着、先に紹介した低温環境下でも剥がれにくい冷食用等があります。
屋外で長時間使用したり、床面などに使用する場合は用途に応じた保護フィルムを重ね貼りするとより耐久性がアップしますよ!

・弱粘着/再剥離タイプ
再剥離ラベルの主なメリットは、貼った後に糊残りなく綺麗に剥がせることです。
これにより、被着体を傷つけずに済む、再利用できる、分別が容易になるなどの利点があります。
単に「貼る対象物(被着体)に糊を残したくない」「数回貼り直しができる」「はがせるが接着力が強い」ものの他に、ハイブリッドタイプのように「一度はがすと貼り直しがきかないもの」など様々なタック製品が開発されています。

例えば、ダイレクトメールの封筒に貼られた個人情報入りの宛名ラベル。
これを再剝離タイプにすることで簡単に分別し、情報を破棄することができます。
他にも返信ハガキの記載内容がのぞき見されてしまうのを防ぐ「目隠しラベル(シール)」は、貼付け時に失敗しても簡単に貼り直しが可能です。再剝離タイプの特長を活かした商品と言えるでしょう。

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これらのタイプの糊は選択がむずかしいです。
用途と貼る方法を明確にし、貼る対象物(被着体)の素材を考慮して専門家に『何がしたいか』をご相談されることをおすすめします。
ユニットではご希望のサイズや用途に合わせたラベル設計も承っております。
「材質、糊の質に迷っている」「容器の形に合わせた変形ラベルが欲しい」など、お気軽にご相談ください。